ジャミラは人間に戻りたかったのか。

わたしは人間なのか。人間とは何なのか。

ウルトラマンギンガ、ギンガSと見進めて参りました。

 
 アマゾンプライムで動画を見るばかりの生活を送っております。
 ウルトラシリーズ遡り視聴もギンガまで来ました。
 ギンガ(無印)からギンガSへの落差がすごかったですね。
 
 ギンガ(無印)は「涼宮ハルヒの憂鬱」だなぁと感じました。
 閉鎖空間の中で行われる無意味なようで世界の存亡をかけた日常(SFテイスト)
 それは意図的にそうなったというよりは、予算的な制約の中で毎週ウルトラマン的な作品をでっち上げるためのギリギリの選択だったのかもしれません。
 ただ、「涼宮ハルヒの憂鬱」という作品が、それまであまりアニメを見なかった層をアニメへと誘導したり、アニメを見なくなっていた層のアニメ熱を再発させたりしたという話は有名です。
 この「ギンガ(無印)」という作品にも、長らく途絶えていたウルトラシリーズに新たなブームを巻き起こす起爆剤的な作品としての位置付けがあったのではないかと思いました。
 
 今作では主人公の青年は、ウルトラマンに変身する前に「怪獣の人形(スパークドールズ)」を使って怪獣に変身します。
 ウルトラマンに変身する時にも、変身アイテムとウルトラマンの人形を組み合わせるという儀式が行われます。
 これは視聴者(子供)がウルトラマンを見て、作品に感化されて遊ぶ「人形遊び」を番組内でメタ的に行なっているわけです。
 長らくウルトラシリーズが途切れてしまったことで子供達の間で起こっている「ウルトラマン離れ」に対する円谷プロの対策がこの「ウルトラマンを見たらその後は人形で遊ぼう作戦」なのです。
 ウルトラマンを支えるグッズはひとえに怪獣やウルトラマンの人形。
 長らく武器を使わなかったウルトラマンの収入源は人形だったのです。
 少年たちが自らの身体をウルトラマンや怪獣に見立てて取っ組み合い遊びをしてしまっては、グッズも売れず、怪我や事故の原因になって親御さんから苦情が来るかもしれません。
 そんなセンシティブな子供周りの事情と、製作者サイドの大人の事情を見事に解決する秘策として「ウルトラマンを見たらその後は人形で遊ぼう作戦」を確立した作品が今作「ウルトラマンギンガ」なわけです。
 
 これが当たったんでしょうね。
 
 後作品の「ギンガS」では、仮面ライダーに習って「二号ウルトラマン」の投入によって作品を盛り上げ、
 ウルトラマンに積極的に武器を使わせるなど、シリーズ存続に向けた対策をことごとく投じ、その成果をあげていったのでしょう。
 
 製作者サイドの体力を回復させ、作品に本腰を入れて取り組む体制を整えることで、その後の「エックス」や「オーブ」では作品の内容的にもより濃いものを作ることに成功したわけですね。
 今後も良質なウルトラシリーズが続いていくことを切に願っております。
 
 さて、遡り視聴も次はウルトラマンゼロが出て来る作品を見ればいいんでしょうが、
 残念ながらアマゾンプライムにはゼロの出て来る作品がアップされていないようです。
 なので今はメビウスを見ています。
 遡りの旅はなおも続く。